
– お祖母様の闘病をきっかけに「健康」に関心を持たれたとのことですが、その体験から最も強く心に残っていることは何ですか?
糖尿病だった祖母は、飲食に厳しい制限がありました。喉が渇いているのに水分を摂ってはいけない、その姿は、まだ小さかった私にとってとても衝撃的でした。
その経験から、健康であることの尊さを強く感じるようになり、今の活動へとつながっています。
– ご自身の不調をきっかけに「心と身体のつながり」を感じられたとのことですが、どんな体験がありましたか?
もともと腰が弱く、定期的にギックリ腰になっていたのですが、ある日とうとうヘルニアになってしまいました。
普段通りの生活ができず、大好きな運動もできなくなり、とても落ち込みました。
身体が不調になると心も元気がなくなっていくのが手に取るようにわかりました。
“心と身体は繋がっている”を実感し、そこからピラティスやヨガを通じて、更に自分と向き合ことを深めています。
– 初めてピラティスに触れたとき、どんな印象を受けましたか?
体の感覚を研ぎ澄ませることはこんなに面白いのかと、感動しました。
– 数ある運動法や健康法の中で、なぜピラティスを学ぼうと思ったのですか?
当時、すでにヨガの資格も取り指導もスタートしていましたが、私の目指す「10年・20年先の心と身体の健康」のために必要だと感じました。
– ご自身の身体チェックや日々の練習の中で気づいたことがあれば教えてください。
現在1歳半の息子がいて、まだまだ抱っこで過ごすことも多く、体の重心やバランスも乱れてるなと感じています。それをカバーするために過剰に筋力が働いたり、負担をかけてしまっていて、それが原因で腰痛を引き起こすことも。改善するために定期的にピラティスに通っています。
– 沖縄という土地でピラティスを伝える上で、地域性やライフスタイルとの親和性をどう感じていますか?
沖縄は車社会で歩く機会が少なく、全国的に見ても運動習慣が低い傾向にあります。かつては長寿の島と呼ばれていた沖縄ですが、今は生活習慣病や肥満率の高さなど課題が多いのも現状です。
だからこそ、日常に取り入れやすいピラティスを伝えることに大きな意味を感じています。
– 日々の暮らしの中で欠かさず実践しているピラティス的な習慣は何ですか?
背骨を動かすこと・身体の前側後ろ側のバランス・姿勢は日常でも意識しています。
– ヨガやアーユルヴェーダとの掛け合わせで、ピラティスが特に役立っていると感じる場面はありますか?ヨガやアーユルヴェーダは、呼吸や心の静けさ、食や生活リズムの整え方など、ライフスタイル全体にアプローチできるのが魅力です。ピラティスは、より骨や筋肉にフォーカスしており、身体を機能的に動かすためのもの。その二つを掛け合わせることで、「心と身体の健康」を育み維持させるための土台となると感じています。
– レッスンや指導の中で「クライアントが一番変わる瞬間」はどんな時だと感じますか?
「できなかった動きができた」とか「体が軽くなった」と感じる瞬間ももちろんですが、姿勢が整ったり呼吸が深まったりすることで、「こんなに気持ちよく動けるんだ」とか「身体を動かすことって楽しいんだ」と実感し、その気づきが自信に繋がっていく瞬間だと感じます。
– ビタミン剤やサプリメントを購入する現代的な健康習慣と、ピラティスを通じた身体づくりはどのように共存できると思いますか?
サプリメントは、不足しやすい栄養を手軽に補える点でとても現代的で便利な物だと思います。ただ、それだけでは「身体をどう使うか」「どう巡らせるか」といった根本的な部分まではカバーできません。どんなに良いサプリメントを摂っても、それらを”吸収・代謝”できていなければ意味がありません。
まずは日々の暮らしを見直し、身体を整え、それでも足りない部分をサプリでサポートする、という順番が心地よい共存の仕方だと感じています。
– 10年後・20年後も健康でいるために、ご自身が特に大切にしたい習慣は何ですか?
自分の身体や内側の声を聴く時間を持つことです。
運動や瞑想、呼吸法などで心と体のバランスを整えておくと、年齢を重ねても軽やかに過ごせると思っています。
– 「心と身体に余白をつくる」という言葉が印象的ですが、それはどんな感覚でしょうか?
心の余白は、人や自分に優しくできたり、思いやりを持った行動ができることだと思います。目の前の出来事だけでなく、その背景を想像できるくらい心に余裕がある感覚です。
身体の余白は、物理的なスペースです。例えば背骨1本1本が詰まりなく自然なS字カーブを描けていることや、胃に食べ物が溜まりすぎていないこと。
どちらも心と身体を健康に保つために、大切な感覚だと感じています。
– ピラティスの考えや魅力を、初めて触れる方にどうやってわかりやすく伝えていますか?
身体を動かすことの楽しさや心地よさ、身体の感覚を養っていく面白さを感じてもらいたいので、イメージしやすい言葉で伝えることや、ピラティスをすることで「どんな自分にになれるのか」を自然と想像できるような声掛けを意識しています。
– インストラクターや講師として活動する中で、一番やりがいを感じる瞬間は?
クラスに何度も足を運んでくれる方がいたり、「楽しい」って言ってもらえると、とてもやりがいを感じます。また、自身の変化を報告してもらえるのも嬉しい瞬間です。そんな声を聞くと、もっと貢献できるように、自分自身も学び続けアップデートさせたいと、私自身も奮い立たせられます。
– 今後、ヨガ・ピラティス・アーユルヴェーダを組み合わせて「こんな場をつくりたい」という構想はありますか?
いずれは海が見えるスタジオをオープンさせたいです。
ヨガもピラティスもできて、アーユルヴェーダの学びも広げていく場所。
そこで人と人、心と身体、日々を紡いでいくような、人が集う温かい場所を作りたいです。
– ご自身にとって「健康」とはどんな言葉で表現できますか?
“自分らしくありのままでいられること”かなと思います。
調子がいい時も悪い時も、どんな自分も受け入れて過ごせる心と身体があることが、健康のしるしだと感じます。

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